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違憲という指摘は当たらない」などと開き直り!!

「日刊IWJガイド2015.6.5日号~No.996号~」から抜粋
----------------------------------------------------------------------------------■■■ 日刊IWJガイド「あまりにもヤバすぎる今国会! 戦争法案、マイナンバー法改正案、盗聴法改正案…我々の財産やプライバシーはどうなる!?」2015.6.5日号~No.996号~ ■■■(途中割愛)

しかし、大好きな夏を迎える前に、数多くの試練が待ち受けているようです。とにかく、国会がえらいことになっています。

■自民党推薦の参考人でさえ安保法案は「違憲」

昨日、衆院で開かれた憲法審査会で、参考人として呼ばれた有識者3人“全員”が、安保法案について「憲法違反」であると表明しました。

IWJでもお馴染み、民主党推薦の小林節慶大名誉教授は「憲法9条は海外で軍事活動する資格は与えていない」と話し、維新推薦の笹田栄司早大教授も「(従来の法制の枠組みを)踏み越えてしまう」と指摘しました。

長谷部恭男早大教授は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と訴えましたが、なんとこの長谷部さん。自民党が推薦した参考人なんですね。

長谷部さんは秘密保護法案の審議の際には、やはり自民党の推薦で国会に招かれ、法案に賛成する立場から意見陳述していました。法曹界からも一部で「御用学者」といった批判が上がりましたが、そんな長谷部さんでさえ、今回の安保法案は「違憲である」と断じざるを得ないのです。それほど今回の戦争法案には合憲性がないということなのでしょう。おそらく、日本の憲法学者で、どんな御用学者であっても、集団的自衛権の行使を合憲と発言する学者は、正気である限り、1人もいない、ということです。

これを受け、菅官房長官が「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性は確保されている。したがって、違憲という指摘は当たらない」などと開き直りました。



菅官房長官の主張が通るのであれば、最初から憲法審査会を開いて専門家の意見を聞く必要などないということになります。全部、自分の言うことが正しい、専門家が間違っているというなら、もはや独裁者です。こんな偉そうに独善的な発言を繰り返す官房長官が、かつていたでしょうか?

国会を軽視し、憲法を無視し、国民をないがしろにする姿勢をあらわにした菅官房長官。「史上最低の官房長官」と評していた岩上さんが、「史上最悪でもある」と付け加えていました。辞任を求める声が上がらないのが不思議です。

自民党は草の根をかき分けて援護射撃してくれそうな憲法学者を探すのではなく、今回の結果を重く受け止め、考えなおすきっかけにしていただきたいと思います。

■「黒塗り」の文書さえ消えた? 秘密保護法で恐れていたことがついに

今回、長谷部さんはファインプレーをみせましたが、僕はやはり秘密保護法も違憲だと思っています。一昨日は僕も原告に参加している、フリージャーナリストや映画監督など43人の表現者が提起した「秘密保護法違憲訴訟」の第6回口頭弁論がありました。

原告側から、ジャーナリストの林克明さん、寺澤有さんが本人尋問を行いました。林氏はIS邦人殺人事件に関わる情報の公開請求をしたところ、これまでは「黒塗り」で出てきていたような文書が、今回は「存在しない」「不存在」であると突き返されてしまったと証言。「秘密保護法が成立したら黒塗り文書さえ出てこなくなる」とは、かねてより指摘されてきたことですが、懸念通りの展開になっています。

今後も、秘密保護法があらゆるシーンで国民の知る権利を侵害し、報道の自由の障害として立ちはだかるのではないかと思えてなりません。険しい道ですが、マジで違憲判決を勝ち取りたいと思っています。

※2015/06/03 情報源は口を閉じ、文書は黒塗りから「不存在」へ…安保法案閣議決定の日に自衛隊員のプライバシー情報が収集されていた!? 秘密保護法違憲訴訟、第6回口頭弁論
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/247706 

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