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川崎市、ヘイトデモ主導者に公園使用を認めず

■<★ニュース・フラッシュ!★>川崎市、ヘイトデモ主導者に公園使用を認めず


ヘイト対策法成立後、初の法適用~川崎市、ヘイトスピーチデモ主導者に公園使用を認めず


 昨日5月31日、川崎市は、市の管理する2つの公園の使用を求めていた集会主催者に対し、公園の使用を「不許可」としました。

 集会は、ヘイトデモ団体が6月5日に行うと予告しているものであると見られ、川崎市議会が5月30日に市長へ提出した公園使用の不許可を求める要望書には、市議会議員60人全員が賛同していました。

 昨日の神奈川新聞によると、主催者はこれまでにも在日コリアンの殺害をあおるヘイトスピーチ(差別扇動表現)を繰り返してきた男で、市は今回申請された集会についても、ヘイトスピーチが行われる蓋然性が高いとみたうえで判断したとのことです。

※ヘイトデモ公園利用は「不許可」 川崎市が主催者に通知(神奈川新聞、2016年5月31日)
http://www.kanaloco.jp/article/175995

 5月24日に衆議院でヘイトスピーチ対策法が可決・成立して以来、ヘイトデモを行うための公園使用を不許可としたのは、今回の川崎市が初めてです。ヘイトスピーチ対策法がまだ現段階では施行前である点にかんがみても、いかにヘイトスピーチが、法的根拠さえあれば迅速に規制されうるものであるかが、うかがい知れると思います。

 同様に、愛知県の大村秀章知事も、5月30日の定例記者会見で、ヘイトデモ団体について「人権侵害で、表現の自由(で許される範囲)を超えており、踏み込んだ対応が必要だ」と指摘し、県が管理する公園などの施設でヘイトスピーチをさせない考えを示しました。

 IWJはこれまでヘイトデモに関する取材を継続して行なってきました。「朝鮮人は射殺しろ!」などと叫び、他人の人権を侵害するヘイトスピーチは、決して憲法で保障された「表現の自由」に値するものではありません。IWJの取材を見てきた皆さんは、すでにご理解いただけているかと思われます。

※2016/05/24 「ヘイトスピーチ解消法成立にあたって」参議院法務委員会有志による記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/303649

※「ヘイトスピーチは確実に人を壊し、社会を壊す。戦争と同じ」 100年の時を越えて重なる「弾圧」と「沈黙」の社会気流――「大逆事件とヘイトスピーチ」ジャーナリスト安田浩一氏が講演  2015.1.26
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/227870

※2015/10/04 爆音の「ノイズ」にかき消されたヘイトスピーチ! レイシストの経産省テント襲撃予告も虚しく――市民らは「差別扇動は議論にならない」と一蹴!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/268606

出典: 日刊IWJガイド 2016.6.1日号~No.1356号~

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