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この国はどこまで堕ちるのだろう…

「地域から平和を考える会」が主催した上映会に行ってきた。
11月5日から 6日間、川崎市多摩市役所の 1F アトリウムで
写真展「飯館村」を催し、そこで市役所に行き交う市民に
この上映会のビラを配っていた。
そのせいだろう。上映会場となっていた大会議室は満席状態。
ドキュメンタリー上映会では珍しい人数が詰めかけていた。

上映されたドキュメンタリー映画は「飯館村~放射能と帰村」土井敏邦監督作品だ。
高濃度放射能に襲われた飯館村。半世紀以上そこで暮らしてきた故郷を
捨てなければならなくなった大家族を複数取材し、その家族の思いを
淡々と映しだして行く。




「一番の悲しみは(原子ムラの人々から)心まで汚染されたことだ」と
語る長谷川氏の言葉には胸がつまった。

後半(第二章)は政府の進める「除染」の実態を取材している。
監督は決して声高に何かを主張しているわけではない。
しかし、映像が進むに連れて膨大な税金をつぎ込んで行われている
「除染」の真実が浮かび上がる。

この事業に群がるのは全てゼネコン! 実際に除染作業をしているのは
明日の生活費の足しにすべく安い手当で応募している放射能汚染被害者だ!

「あっ」と驚くこの構図を見て誰もが理解するだろう。
連綿と郷土文化を育んできた村が1つ消えようと、
そこで暮らしている人々が、突然の大惨事でどれほど悲惨な
状態に陥っていようが、「カネ」「カネ」「カネ」で動く人々には
何の痛みも理解されていない、恐ろしい現実を

土井敏邦監督は見事なまでにその構図を分かり易く映像で明らかにしている。

主催したグループは女性が中心になっているようだ。
子育て中の若いお母さんたちにも観てもらおうと、
上映中の保育サービスもやっている徹底ぶり。
写真展を直前にやる工夫も素晴らしい!

旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故。
高濃度汚染地区は今も隔離された無人地帯として管理されている。
「フクシマ」大惨事で高濃度汚染地区を生み出した日本はどうだろう。

「人体に影響はない安全なレベル」を「専門家グループ」に
「引き上げさせて」形だけの「除染事業」でごまかして、
そこへ人々を戻そうと画策している。
しかもその「事業」で「原子ムラ」は一儲け。
いったいこの国はどこまで堕ちて行くのだろう。

この映画の公式 Web サイト
http://doi-toshikuni.net/j/iitate2/


いま自民党政権がしゃにむに成立を急いでいる恐ろしい法案がある。
いわずとしれた「特定秘密保護法案」。

TV 業界で働いているコメンテイターたちが、「有志」で今日記者会見を
行っている。日本の TV 関係者の記者会見としては歴史的な会見と言えるだろう。

この会見の模様を多くの市民が観てほしい。
IWJ が録画ビデオを無料で閲覧できるように公開してくれている。
日本がいま、とんでもない方向に突き進んでいることが分かる貴重な映像だ。

131111_TVジャーナリストらによる『特定秘密保護法案』反対会見

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